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喫煙と循環器機能
-血液循環動態に及ぼす喫煙の影響-

中西弘則*1

はじめに

喫煙およびたばこ煙中の主成分であるニコチンの循環器機能に及ぼす作用に関しては、すでに数多くの総説がある1)。特に、三須および久保2)はニコチンの循環器系に関係する薬理学的作用、たとえば、1.交感神経節および副交感神経節の刺激作用(初期、少量)、2.これら自律神経節に対する抑制作用(後期、多量)、3.副腎髄質からのカテコールアミン遊離作用、 4.交感神経終末からのノルエピネフリン遊離作用、5.大動脈および頸動脈などに存在する化学受容体に対する刺激作用、および6.中枢神経を介する作用などについて詳説し、さらにその作用機序についても言及しているので参照していただきたい。これらの総説のなかで共通して指摘していることは「ニコチンの薬理作用の多様性」である。たとえば、ニコチンの心拍数に及ぼす作用を考えてみると、1.心臓の洞結節を支配している交感神経節および交感神経終末の刺激と副交感神経節を抑制することにより心拍数は増加する。2.交感神経節の抑制と副交感神経節の刺激によって心拍数は減少する。また、3.副腎髄質からカテコールアミンを血中に遊離して心拍数を促進する。さらに、4.大動脈および頸動脈などに存在する化学受容器や中枢神経系を介して心拍数に影響を与えるなどである。このニコチンの心拍数に対する作用はニコチンの血中濃度によって変化し、また、摂取したヒトの交感神経及び副交感神経の緊張状態や健康状態(体調)や性格115)など多数の要因によって影響されるであろうことは想像に難くない。最近、ガスクロマトグラフィー3)4)116)117)や高速液体クロマトグラフィー5)等を用いてニコチンやその代謝物であるコチニンの血中濃度が比較的容易に測定されるようになり、喫煙により体内に吸収されたニコチンの血中動態が明らかとなってきた。これと従来の生体および摘出臓器で行われた濃度での薬理作用とどのように相関するかを考察する必要があるように思われる。たばこ煙中に存在するニコチン量は約 1 mg (0.8~1.9 mg)6)で、喫煙により肺より速やかに吸収され、静注したときとほとんど変わらない。吸収されたニコチンは8秒以内に脳に達する7)。喫煙時のニコチンの最高血中濃度は 20~50 ng/ml8)とされる。もちろん、この血中濃度は喫煙のパターン、たとえば、深く吸い込むか、浅くとどめるかで個体差が大きいが、一般に、常習喫煙者は自分に至適なニコチンの血中濃度に保つ喫煙パターンが見られるといわれる6)9)。すなわち、低ニコチンタバコを喫煙するときには深く、頻回に残り部分が短くなるまで吸い込むことなどである。

いずれにしても喫煙によるニコチンの血中濃度は従来、動物実験で薬理作用を検討するために用いられてきた濃度よりかなり低い。たとえば、モルモット10)-12)、ウサギ13)、ネコ14)およびサル15)の摘出心臓標本において明らかに陽性反応を示すニコチンの濃度は 5 x 10-6M (810 ng/ml)~5 x 10-5 M (8,100 ng/ml)程度であり、この作用が喫煙時にみられる陽性反応をそのまま反映しているとは思われない。一方、生体標本では Armitage16)が麻酔ネコの一過性の血圧上昇作用を指標にして、たばこ煙の1回のパフによって血中に入るニコチンの量はだいたい 50~150 μg であることを示した。すなわち、50 kg のヒトで 1 回のパフにより 1~3 μg/kg のニコチンが血中に入ることになる。また、ヒトでニコチンの 1~2 μg/kg/min の 30 分間静注(ニコチン総量 30~60 μg/kg)が個体差は大きいが、喫煙時のニコチン血中動態と比較的類似している17)図-1)。したがって、喫煙の循環器機能に及ぼす作用を考える場合、この程度の投与量のニコチンの作用を参考にする必要がある。最高血中濃度に達したニコチンはその後多指数関数的に減少していき、その生物学的半減期は約2時間である7)。また、見掛け上の分布量は 2.6 liters/kg である。喫煙により気道から吸収されるニコチンの生物学的利用率は約 90 %である。なお、ニコチンの主要酸化代謝物であるコチニンは、循環器機能に対してほとんど作用がない。コチニンはニコチンにくらべてゆっくり排泄され、その生物学的半減期は約 19 時間7)である。

たばこ煙中には約 4,000 余種の化合物が存在するといわれる7)。このうち、循環器機能に最も影響を与えるのはニコチンであるが、このほかにたばこ煙中に比較的多量に存在して生物学的活性の高いものとして、一酸化炭素(CO)、一酸化窒素(NO)、シアンガス(HCN)、スーパーオキサイド(O-)など多数の物質が存在する。ニコチンとこれら化合物の相互作用を考えた場合、喫煙の循環器機能に及ぼす作用はさらに多様性を帯びることは間違いない。ニコチンの循環器機能に及ぼす作用、ニコチン以外のたばこ煙中に含まれる主要成分の循環器機能に及ぼす作用および、喫煙の循環器機能に及ぼす作用の順に概説する。

 

ニコチンの循環器機能に及ぼす作用

中等量のニコチンを麻酔イヌに静注すると心拍数が増加し、血圧が上昇する。この場合、血圧上昇作用のほうが心拍数上昇作用より持続する18)。一般に、ニコチンの循環器系に対する作用は、交感神経節の刺激によるノルエピネフリンの遊離と副腎髄質からのエピネフリンおよびノルエピネフリンの遊離および交感神経終末からのノルエピネフリンの遊離による。さらに、大動脈体および頸動脈体に存在する化学受容体を刺激して反射的に心拍数を増し、血管収縮を起こして血圧が上昇する2)18)117)。心拍数および血圧上昇のほか、一回拍出量、心拍出量、心筋収縮力の増加、冠血流量の増加、心筋酸素消費量の増加がみられる。ニコチンによる心筋収縮力の増加に伴って、心筋の酸素需要が増大することにより冠血管は拡張するが、これは冠血管障害のない健常人に限る19)。健常人にニコチンを 1~2 μg/kg/min の速度で 30 分間持続静注すると心拍数の増加と血圧の上昇がみられ、指先の皮膚温度は下降(皮膚血管の収縮を示す)した。血中ニコチン濃度の持続的な上昇にかかわらず心拍数に対する効果は 5~10 分で最高に達し、以後減弱した。しかし、指先の皮膚温度の下降は血中ニコチンの上昇とともに下降した。すなわち、ニコチンの心拍数増加作用は耐性を示したのに対して、皮膚の血管収縮作用は耐性を示さなかった17)。麻酔ネコに 20~60 μg/kg のニコチンを静注すると数秒間一過性に血圧が下降し、ついで持続的に血圧が上昇する。この初期の一過性の血圧下降作用は迷走神経を介するものであり、あとの持続性血圧上昇作用は主に交感神経を介するものであろう20)。無麻酔イヌにあらかじめ右心房に設置したカテーテルを介してニコチンを 400 μg 投与すると、2~4 秒間の心停止ののち、洞性頻脈と著明な血圧の上昇が出現し、ついで反射性の徐脈が生じた。この初期の心停止は右心房へのアセチルコリンの遊離によるものであろう21)。このようなニコチンによる初期の一過性陰性変時・変力作用は各種温血動物から摘出した心房標本でも一般的に観察されることであり122)、心房内副交感神経節のシナプス後膜に存在するニコチン性受容体(N受容体)を介して神経終末よりアセチルコリンを遊離して生じる。摘出心房標本においてニコチンによるこの一過性の陰性変時・変力作用に続いて生ずる陽性変時・変力作用は、交感神経終末に直接作用して遊離されるノルエピネフリンによるものである2)23)(心房の近傍に交感神経節が存在し、そこに作用するとする説もある24))。ニコチンの比較的少量(1~5 μg/kg)の静注により生ずる麻酔ネコの一過性の血圧上昇作用は、脊髄を切断し、脳を破壊すると消失する。すなわち、この少量のニコチンによる作用は血管運動中枢に作用して発現している可能性がある16)。ラットの脳幹部の孤束核または最後野にニコチンを微量(0.012~3696 pmol/60nl)投与すると、血圧が低下し、心拍数が減少する。同量を延髄の吻側腹外側核( rostral ventrolateral medulla)に投与すると、逆に長時間持続する血圧の上昇と頻脈が現われる25)。この作用は神経節遮断薬であるヘキサメトニウムの前投与により完全に抑制される。自然発症高血圧ラットでは、ニコチンの孤束核および最後野内投与による血圧下降作用および徐脈は正常のラットの場合と同様であるが、延髄の吻側腹外側核内投与による血圧上昇作用はより著明に現われる25)。ラット腰仙部の脊髄硬膜内にl-ニコチンを 0.05~5.0 μg 投与すると用量依存的に血圧が上昇し、心拍数が増す。l-ニコチン 5.0 μg の投与により血圧は 48±5 mmHg も上昇し、心拍数は1分間に 53 拍も増加した。この作用は l-ニコチン投与後 20~30 秒に発現し、4~8 分間持続した26)。この作用はメカミルアミンおよびヘキサメトニウムの前投与により抑制される。このように比較的少量のニコチンが中枢神経の種々の領域に作用して循環器機能に大きな影響を与えることは興味深い27)

一方、頸動脈体や大動脈体に存在する化学受容器も低濃度のニコチンにより刺激され28)、従来から喫煙により吸収されるニコチン量で発現する急性の循環器機能変化は主として本作用に由来するものと推定されている2)。ウサギ29)またはイヌ30)の頸動脈内に 3~10 μg のニコチンを投与すると心拍数が減少する。血圧に対しては種族差があり、ネコ31)やイヌ32)では上昇するがウサギ29)では下降する。このニコチンの徐脈作用は頸動脈洞(圧受容体)を介するものではなく、頸動脈体(化学受容体)を介して生じる。麻酔開胸イヌの頸動脈または大動脈内ニコチン(4~20 μg)を投与すると冠血管抵抗が減少するが、この作用はアトロピン前投与または迷走神経を切断すると消失する33)。また、ペーシングにより心拍数を一定にした無麻酔イヌの頸動脈内にニコチン(0.1~0.2 μg/kg)を投与すると、呼吸の促進に続いてすぐに冠血流量が増加し、冠血管抵抗の減少がみられる34)。しかし、この冠血管抵抗の減少は呼吸量の変化に影響される。麻酔イヌ及びサルの頸動脈内にニコチンを 20~100 μg/min の速度で1~3分間投与しても脳血流量は変化しないといわれる35)。無麻酔イヌの頸動脈内にニコチンを 0.2~0.4 μg/kg 注射すると脳血管抵抗は増加し、この作用は両側頸部交感神経の切断により消失する32)。また、ニコチンパッチによってもヒト脳血管が収縮することが報告されている36)。ヒトにニコチン 1.5 mg/分を5分間静注すると脳血流が増すという報告もある37)。このほか、頸動脈体刺激による反射により腎動脈、腸間膜動脈などの内臓血管抵抗は増加し、後肢などの骨格筋支配の血管は減少するといわれる38)39)。比較的多量(5x10-6~10-4M)のニコチン投与は、循環器系に関係した各種摘出臓器を支配する血管平滑筋にさまざまな反応を起こす。これらを簡単に列記すると、1.あらかじめプロスタグランジン F2αで収縮させたイヌ脳底動脈、中脳動脈、後脳動脈は一過性の弛緩を起こし、冠動脈では弛緩後収縮、大腿動脈では収縮および弛緩、腸間膜動脈および腎動脈で収縮を起こす40)41)。最近、イヌ浅在性側頭動脈標本においてニコチンが NO 作動性神経から NO を遊離して速い一過性の弛緩を起こし、また、神経外組織からプロスタサイクリンを遊離して緩やかに発現する弛緩を起こすことが発見され、注目されている42)。2.ラットで血液潅流した摘出心臓、腎臓、小腸、後肢標本でニコチン 1~100 μg の注入はいずれも弛緩を起こす43)。一方、同じ標本でイヌの場合は、冠動脈潅流量(心臓標本)に無影響である以外、血管の収縮を起こす44)。3.あらかじめノルエピネフリンで収縮させた摘出ウサギ大動脈標本において、ニコチン 10-5~10-3M を内膜側および外膜側より投与すると、用量依存性の弛緩が現われる。この弛緩作用はニコチンを内膜側から投与したときのほうが外膜側から投与したときより著明に現われる。この弛緩作用はヘキサメトニウム、アトロピン、プロプラノロール、インドメサシンおよびテトロドトキシンの前投与で抑制されず、平滑筋に対する直接作用が考えられる45)。4.ネコ、ウサギ、ラットなどの心臓で外科的交感神経切除後またはレセルピン処置後でもニコチン投与により心収縮力が増大する。これらはいずれも 10-4M 以上の高濃度を必要とし、ヘキサメトニウムで遮断されない。これらの作用についてはニコチンの Ca2+チャンネルへの直接作用14)、または、細胞内 Ca2+貯蔵部位からの Ca2+遊離機構118)が考えられる。カエル心室筋でも同様の作用がある46)。5.ニコチン 5x10-5~5x10-4M の持続注入は摘出潅流ラット心臓の収縮力と酸素の需要を高め、冠潅流液中にアデノシンを遊離する47)。6.ニコチンはアラキドン酸からプロスタグランジンを合成するサイクロオキシゲナーゼを弱いながら阻害する119)。ニコチンはプロスタサイクリン(血小板凝集抑制因子)の生成を抑制し、トロンボキサン A(血小板凝集促進因子)の生成には無影響である48)。ニコチン10-7M 投与は、臍帯動脈からのプロスタサイクリンの放出を抑制する49)。また、イヌの循環血小板からのトロンボキサン A の遊離を促進するという報告もある50)。7.ニコチン 3x10-6~2.4x10-5M 前投与はヒスタミンによる摘出ウサギ大動脈の収縮反応に対して競合的に拮抗した。すなわち、ニコチンはヒスタミン H 受容体遮断作用をもつ51)

ニコチンの長期投与の循環器機能に及ぼす効果についての研究は少ない。ビーグル犬を用いてニコチン 0.21 mg/kg、1日2回静注を 22ケ月続けると、平均大動脈圧は上昇、左心室拍出量、左心室圧 dp/dt の減少がみられたが、心拍数、左心室拡張末期圧、心室内伝導時間、心筋組織像および血清リピド類に変化はなかった52)。ラットでニコチン 50 mg/l を含ませた飲料水を 30 日間飲ませた場合、血圧および心拍数は不変であった53)。さらに、ニコチン 25~100 mg/l を含んだ飲料水を2ケ月間飲ませたラットで、末梢交感神経ニューロンを結紮した場合、軸索流により近位側に蓄積するドパミンβ水酸化酵素に影響がない。すなわち、この場合のニコチンは交感神経ニューロン活動に無影響であったことを示している53)。ラットにニコチン 20 μg/ml を含む飲料水(飲水量から換算して平均 2.4 mg/kg/day のニコチンが摂取されている)を4~6ケ月飲ませた場合、腸骨動脈の血管抵抗が減少する。これは血管壁の器質的な変化によるものであろうとしている54)

ニコチン以外のたばこ煙中に含まれる主要成分の循環器機能に及ぼす作用

1)一酸化炭素(CO)

CO はシガレットによるたばこ煙の気相の中に 1~4%(15.3 mg/シガレット)55)含まれている。 CO は容易に肺胞から吸収される。CO とヘモグロビンとの結合能は酸素の 200~210 倍も高く、その結果生成された一酸化ヘモグロビン(CO-Hb)の増加は酸素を運搬するヘモグロビンの数を減らし、組織で利用される酸素の解離能も低下させる。その結果、多量では化学的窒息を起こす。動脈血中の CO-Hb 量は正常人で約 0.5%、重度常習喫煙者で 3~10%である。ヒトにおいて、血中 CO-Hb の増加は心収縮力を弱め、1回拍出量の減少、左室拡張末期圧の上昇をきたす56)。あらかじめ心筋梗塞を起こした麻酔サルに CO を吸収(血中 CO-Hb 9.3%)させると、心室細動を起こす閾値が低下する57)。血管壁の酸素不足と透過性の増加によって動脈硬化が促進する。血中 CO-Hb の量は喫煙歴よりも動脈硬化症と関係が深い。血中 CO-Hb 量と血中コレステロール量には有意の相関がある19)。ウサギで 2%コレステロールとともに 0.02~0.03% CO を吸入させると重度の動脈硬化が生じ、血中および大動脈のコレステロール濃度が上昇した58)。CO は冠血管障害および末梢血管障害(たとえば Winiwarter-Buerger 病)の病因となる59)。麻酔ヒツジに煙(たばこ煙ではない)を吸入させると心血管障害を起こすが、20% CO を約8分間吸入(血中 CO-Hb 90%)させたときとは作用が異なり、この煙による心血管障害は煙中に存在する CO による組織毒性性の低酸素症によるものではないかとしている60)。CO は細胞内の可溶性グアニル酸シクラーゼの鉄と結合して、NO ほどではないがこの酵素を活性化する可能性がある61)

2)一酸化窒素(NO)

NO はたばこ煙気相中に 160~400 μg/シガレット含まれ55)、1パフ中には 24~54 μg 含まれる62)。中性の気体であり、速やかに肺から吸入されるが鉄との親和性が高く、ヘモグロビンと結合してニトロシルヘモグロビン複合体(NO-Hb)を形成する。また、可溶性グアニル酸シクラーゼの鉄との結合親和性が高く、この酵素を活性化する63)。Pulmer ら64)により NO は内皮細胞由来血管平滑筋弛緩物質(EDRF)の一つとして同定され、注目を浴びた。したがって、NO の生理的作用に関する研究はきわめて多い。ここでは循環器に関係する組織に対する NO 自体の作用についてのみ言及する。麻酔開胸イヌにおいて経気道的に NO ガスを吸入させると著明な血圧下降が現われたが、冠血流にはほとんど影響はなかった65)66)。NO 飽和溶液の 50 倍、20 倍希釈液、原液を 2 ml/animal 静注すると血圧下降が現われるが、冠血流にはほとんど作用がなかった67)120)。あらかじめノルエピネフリン 1 μ M 投与により内圧を上昇させた摘出ウサギ大動脈標本に NO 2~20 μM を投与すると、著明な内圧の下降がみられるが、この内圧下降作用は栄養液中に 50% 赤血球を処置すると完全に消失する121)。したがって、生体内に NO を投与した場合、ほとんどの NO が赤血球中のヘモグロビンにトラップされる可能性がある。Alving ら67)は、 NO ガスの吸入によってブタの気管支を支配している血管の拡張を観察している。NO ガスは中性の気体で組織に浸透しやすく、NO ガスと直接触れやすい部位の血管を拡張させるのであろう。摘出イヌ脳底動脈は NO 10-8~10-5M の投与により著明な弛緩作用を起こす。この弛緩作用はヘモグロビン 5x10-6M 存在下で完全に消失する69)。摘出ウサギ心房標本において、NO 2x10-5M は著明な心収縮力の低下と心拍数の減少をきたした121)。NO は血小板凝集を強く抑制する70)。以上のような NO の血管平滑筋弛緩作用や血小板凝集抑制作用は、細胞内の可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化することによって発現する。 NO の生理、病態生理および薬理作用については、Moncada ら71)の詳しい総説があるので参照されたい。

3)シアンガス(HCN)

HCN はたばこ煙気相中に 130~400 μg/シガレット含まれる55)。速やかに吸収され、速効性である。CO が Fe2+と結合しやすいのに対して HCN は Fe3+と結合しやすい。したがって、ミトコンドリアのチトクロームオキシダーゼの Fe3+と容易に結合して組織呼吸を阻害する。組織において CN-は大部分は速やかに SCN-に転化する。喫煙者では非喫煙者にくらべて唾液中の SCN-が多い72)。CN-の循環器機能に及ぼす急性効果はニコチンのそれに類似している。ページングにより心拍数を一定にした人工呼吸下の麻酔イヌの頸動脈または大動脈内に、それぞれ 100 μg/kg および 5 μg/kg のCN-を投与すると、冠灌流圧が減少する33)。この冠血管拡張作用は両側迷走神経切断およびアトロピン前処置により消失する。麻酔イヌの総頸動脈に NaCN 50 μg を注射すると反射性の徐脈が起きるが、これは頸動脈洞(圧受容体)を除神経したときには影響されず、頸動脈体(化学受容体)を除神経すると消失する30)。すなわち、CN-はニコチンと同じように頸動脈体および大動脈体を刺激して循環器機能を変化させる。人工呼吸下の麻酔イヌにおいて心拍数を 97 回/分以下にコントロールした場合には、 NaCN 14 μg/kg の頸動脈内注射は頻脈を起こし、心拍数を 130 回/分以上にコントロールしたときには徐脈を起こす73)。また、無麻酔のイヌに NaCN 0.3 mg/kg を大動脈内に注射すると急速な心拍数、心拍出量及び血圧の増加がみられ、全身血管抵抗は変わらなかった。この増加作用は頸動脈体および大動脈体を除神経してもほとんど変わらなかった。この作用は大動脈洞を除神経した麻酔イヌの場合ときわめて対照的で、この場合は血圧の下降と血管抵抗の減少をきたす。このことから、NaCN の循環器機能に対する促進作用には、中枢神経系の関与が考えられる74)。軽く麻酔し、骨格筋弛緩薬により不動化したネコおよびウサギまたは脳の下位を離断したネコにおいて、NaCN 0.05~0.5 mg/kg の静注は脳血流の著明な増加を起こす75)。麻酔イヌに NaCN 0.3 mg/kg を静注すると、大動脈血流、一回拍出量、静脈還流および心拍数の増加がみられるが、上腸間膜動脈および鎖骨下動脈の血管抵抗は増大し、外頸動脈および脊椎動脈の血管抵抗は減少する76)。Hilton and Eicholtz77)は、イヌの心肺標本を用い、 HCN の吸入が心筋の著しい酸素消費の減少と冠血管の著しい拡張を起こすことを観察している。麻酔開胸イヌでは、NaCN 10~40 μg/kg の静注によって著明な冠血流量の増加がみられる122)。麻酔開胸イヌにおいて、NO 6μg/kg 静注による血圧下降作用は、NaCN 40μg/kg を同時に投与すると抑制される。また、NaCN 40μg/kg 静注による冠血管拡張作用は、NO 6μg / kg と同時に静注すると抑制される124)。すなわち、NaCN と NO は相互に拮抗するように思われる。あらかじめノルエピネフリンで内圧を上げた摘出大動脈標本に対する NO 2μM 投与による弛緩作用は、NaCN 100μM 前処置により抑制される。また、同標本における NO のサイクリック GMP 上昇作用も NaCN により抑制される124)。ウサギ摘出大動脈標本において NO 0.2~2μM および NaCN 100μM は著明な弛緩反応を起こすが、NO 存在下で NaCN を投与すると逆に収縮反応を起こし、逆転現象がみられる78)。NO は Fe2+および Fe3+に結合しやすく、おそらくグアニル酸シクラーゼ(鉄を含有)の部位で両者は競合するのであろう。

4)スーパーオキサイド(O-

たばこ煙中には O-が存在する79)。また、HO および ・OH も存在する79)。摘出イヌ冠血管・股動脈80)またはブタ大動脈の培養内皮細胞・ウサギ胸部大動脈81)を用いた bioassay 系で、O-は内皮細胞由来血管平滑筋弛緩因子(EDRF)を不活性化することが示されている。また、イヌで虚血後の冠動脈再灌流に伴う冠動脈攣縮に O-が関与している82)。たばこ煙気相水溶液をあらかじめプロスタグランジン F2αで収縮させた摘出ブタ冠動脈リング標本に投与すると、初めに収縮が現われついで弛緩反応が現われる125)。この初期の収縮反応は、たばこ煙水溶液中に存在する O-による EDRF の不活性化によるものであろう83)125)。Nakazono ら84)は、自然発生高血圧ラットの病因として血管内皮細胞または近傍の O-が関与している可能性を指摘している。

喫煙の循環器機能に及ぼす作用

前述のようにたばこ煙のなかにはニコチン、CO、NO、HCN、O-、そのほか、CO、NO など生物活性の高い物質が多数含まれている。喫煙によって体内に吸収されたこれらの物質は相互に作用しながら、循環器系に作用しているように思われる。しかし、喫煙の循環器機能に及ぼす効果はやはりニコチンが主体となる。すなわち、喫煙による血中ニコチン量の増加と循環器機能の変化とはよく一致する8)85)。また、麻酔開胸イヌにニコチン除去処理たばこ煙を経気道的に吸入、またはニコチン除去処理たばこ煙の気相水溶液を静注すると、通常のニコチン含有たばこ煙のときにくらべて循環器機能に対する作用は著しく減弱する66)120)。ほぼ同様の現象がたばこ煙をケンブリッジ・フィルターを介して負荷した場合にも見られる120)。ニコチンはたばこ煙の粒子層に含まれ、ケンブリッジ・フィルターはこの粒子層を通過させない。そして、ニコチンによってマスクされていたそのほかのたばこ煙成分の作用が現われてくる。図-1に示すごとく、軽度常習喫煙者(1日シガレットを数~10本)および重度常習喫煙者(1日シガレットを15~30本)が 40 秒ごとに1パフずつ2本のシガレットを続けて 16 分以上かけて吸ったときの血中ニコチン濃度は、ニコチンをそれぞれ 1.5 μg/kg/分および 2 μg/kg/分の一定速度で 30 分間静脈内に注入したときの血中ニコチン濃度によく類似している85)。それとよく一致して心拍数が増す(図-2)。Russell ら6)は、206人の女性喫煙者と124人の男性喫煙者の血中ニコチン濃度を比較して、男性のほうがシガレットの消費が多かったにもかかわらず、両者に差がなかった(平均 33 ng/ml)ことを報告している。また、ニコチン含有量の異なるシガレットを喫煙しても、血中濃度はほとんど変わらないことをみている。喫煙によりヒト86)87)および各種動物1)2)において心拍数が増加し、血圧が上昇する。喫煙に伴って血中ノルエピネフリンおよびエピネフリンが上昇する66)86)図-3)。喫煙による心拍数増加作用および血圧上昇作用は、それぞれβ-遮断薬及びα-遮断薬の前処置で抑制される86)。また、両反応は自律神経節遮断薬によっても抑制される66)。したがって、これらの作用はたばこ煙中の主にニコチンによって交感神経および副腎髄質より遊離したノルエピネフリンおよびエピネフリンによるものである。同様の作用はチューイングたばこやニコチンガムによっても起こる8)。喫煙によってヒトの心拍出量が増加するが、1回拍出量はあまり変わらないので、心拍数の増加によるものである88)。麻酔動物に強制的に多量のたばこ煙を吸入させたときには、1回拍出量も著明に増加する127)。Shillingford89)は、喫煙による心拍出量の増加は健常人に限ってみられ、心筋梗塞の患者ではむしろ減少する例があることを報告している。 Kerrigan ら90)は、喫煙常習者群(25名)とふだん非喫煙者群(10名)の安静時および運動負荷時の喫煙による循環器機能の変化を検討した。その結果、喫煙は両グループで軽度の持続性の心拍出量の増加をもたらすことをみた。運動直後の心拍出量の増加は、運動による心拍出量増加と喫煙によるそれが加わって現われるようである。非喫煙者にくらべて常習喫煙者では、喫煙によって軽度であるがむしろ持続性の血圧の上昇、心拍数の増加がみられる。しかし、両群とも、喫煙によって総末梢血管抵抗は変わらなかった。前述のようにニコチンは健常人では冠血管を拡張させるが、心筋梗塞のようにすでに冠血管が最大限に拡張してしまった例、および動脈硬化を起こした例では、むしろ冠血管は収縮して冠血流は減少する19)。Sugiishi および Takatsu91)は、 175 人の冠攣縮の患者と 176 人の健常人を比較して、喫煙の冠攣縮に対するリスクファクターとしての相対危険度は 2.41 であるとしている。Nitenberg ら92)は、左冠動脈にアセチルコリン(内皮細胞より EDRF を遊離する)を注入すると、5人の若い非喫煙者では冠血管が拡張するが、5人の若い重度喫煙常習者では冠血管が収縮することをみた。すなわち、重度喫煙常習者では内皮細胞に依存する冠血管拡張機能が障害されている。Rubinsteinら93)は、ハムスターの頬袋の微小循環について、アセチルコリン(EDRF を遊離して弛緩を起こす)およびニトログリセリン(血管平滑筋に直接作用して弛緩を起こす)投与による細動脈の拡張作用に及ぼすたばこ煙水溶液の作用を検討した。その結果、1%のたばこ煙水溶液を灌流すると、ニトログリセリンの血管拡張作用には影響がないが、アセチルコリンのそれを抑制した。また、Murohara ら83)は、摘出ブタ冠血管標本を用い、タバコ煙水溶液投与により初期に内皮細胞依存性の収縮が現われ、ついで内皮細胞非依存性の弛緩が現われることをみた。この初期の収縮はタバコ煙中に存在するスーパーオキサイドによる内皮細胞からの EDRF(NO)遊離阻害によるものであるとしている。一方、Rangemark および Wennmalm94)は、11 名の常習喫煙者と 14 名の非喫煙者を比較して、アセチルコリン及びニトロプルシッド(内皮細胞非依存的に血管平滑筋を弛緩する)投与による上腕動脈拡張作用がむしろ喫煙者で強く現われることをみている。Moreyra ら9)は、12 名の常習喫煙者に低ニコチンタバコを喫煙させると血中ニコチン量の増加とともに冠動脈が収縮することをみた。Barry ら95)は、65 名の慢性冠血管障害の患者のうち、24 名の常習喫煙者と 41 名の非喫煙者について1日中の心電図をモニターすると、虚血性兆候の発現頻度および持続時間は常習喫煙者においてそれぞれ3倍多く、12 倍長かった。Willett ほか96)は、119,404 名(30~55才)の冠疾患のない女性看護婦について6年間調査した結果、65 人が冠疾患で死亡し、242 人が非致死的な心筋梗塞に罹患した。1日に吸うシガレットの数が増すにつれて致死的な冠疾患、非致死的な心筋梗塞および狭心症が増す。1日1~4本または5~14 本吸っただけで致死的な冠疾患および非致死的な心筋梗塞にかかるリスクは2~3倍に増えることを報告している。Dobson ら97)は、喫煙者の心筋梗塞、致死的冠疾患に罹る予測率が非喫煙者にくらべて男性で 2.7、女性で 4.7 であり、禁煙によってこの率は急速に下がるとしている。Doyle ら98)は、4,120 名の男性常習喫煙者について冠疾患の罹患率および死亡率を検討し、重度喫煙者では心筋梗塞の発現率が非喫煙者にくらべて3倍増加し、また、あらゆる原因による死亡率が増えることを報告している。また、この報告のなかで、狭心症の発現率と喫煙は関係ないであろうと述べている。Gomez ら99)は、急性心筋梗塞に罹患した 126 名の常習喫煙者および 233 名の非喫煙者を比較し、常習喫煙者のほうが非喫煙者よりも血栓溶解療法によく反応し、良好な冠動脈再灌流がみられたとしている。Barbash ら100)もほぼ同様の所見を報告しているが、喫煙者は非喫煙者にくらべて若い時期に急性心筋梗塞に罹患するとしている。喫煙者では血小板の寿命が短縮する101)。また、血小板凝集能も慢性的に増強している102)。喫煙の急性効果としても、アデノシン 2 燐酸(ADP)による血小板凝集が促進される103)。この状態は血栓症の発生頻度を増すであろう。高野ら104)は、ニコチンを除去したたばこ煙気相水溶液の投与はウサギ洗浄血小板の ADP またはコラーゲンによる凝集反応を抑制することをみた。この物質はたばこ煙気相中に存在する NO ではなく、未知の物質であるとしている。Skinhφj ら37)は、喫煙によって脳血流量が増加し、動・静脈酸素濃度差が減少することをみた。古平ら128)も喫煙によりヒト脳血管抵抗が減少し、中大脳動脈血流速度が増加することをみている。Abbott ら105)は、喫煙者の脳卒中発症リスクは非喫煙者の2~3倍であるとしている。Fogelholm ら106)は、喫煙と原発性脳内出血のリスクのあいだに相関関係をみていない。そのほか、喫煙は麻酔ブタの蝶形骨口蓋動脈、上咽頭動脈および気管支動脈を拡張させる107)。この血管拡張作用は、ケンブリッジ・フィルターでたばこ煙中の粒子層を除去しても発現するので、ニコチンによるものではない。おそらく、タバコ煙気相中に含まれる NO によるものであろう。前述のごとく、NO は血中のヘモグロビンにトラップされるが、中性の気体で組織を通りやすく、たばこ煙に曝されやすい組織の血管は直接 NO の作用を受けて拡張するのであろう。慢性的な喫煙により末梢動脈硬化性疾患が亢進するとの疫学的所見がある。その発症機序については、各種動物を用いた慢性ニコチン投与実験、慢性 CO 吸入実験でも結論は出ていない。ヒトにおいて喫煙群は、非喫煙群にくらべて血漿コレステロールが増加し、高比重リポ蛋白が減少する108)。動物実験では、ヒヒをコレステロール負荷食で飼育し、24 週間1日あたり 43 本のシガレットを吸煙させた場合でも、ヒトの所見と一致する傾向を示したが有意の差はみられなかった109)。喫煙者は非喫煙者にくらべて食事から脂肪、飽和脂肪酸を多く摂取し、不飽和脂肪酸の摂取が少ないという報告がある110)。頻回の喫煙は持続的に血圧を上昇させ、短時間の耐性はみられないという111)。ラットに4~6ケ月間たばこ煙を吸煙させても、腸骨血管抵抗は変わらなかったとしている54)。ヒト喫煙者の非喫煙時の収縮期および拡張期血圧は、非喫煙者のそれにくらべてむしろ低い112)113)。この原因として、Rangemarkおよび Wennmalm94)は、血管平滑筋のアセチルコリン(内皮細胞依存性血管平滑筋弛緩作用をもつ)およびニトロプルシッド(内皮細胞非依存性血管平滑筋弛緩作用をもつ)に対する感受性が喫煙者のほうが非喫煙者にくらべて高いことを示した。たばこ煙より摂取された HCN はただちに体内で SCN-に代謝され、徐々に排泄される。SCN-は血圧下降作用をもち、長いあいだ血圧下降薬として臨床的に用いられてきた114)。また、前述のごとく、喫煙者の唾液のなかには SCN-が多い72)。以上のことから勘案すると、喫煙者のふだんの血圧が低いのは、体内に蓄積した SCN-が関与している可能性がある。

 

おわりに

今回、喫煙の循環器機能に及ぼす影響をまとめてみてやはりその多様性を浮き彫りにしたように思われる。喫煙の循環器機能に及ぼす研究は枚挙に暇のないほど多く、研究結果だけを単に羅列していると読者をますます混乱させてしまう。喫煙の循環器機能に及ぼす作用はそれほど複雑で、微妙なのであろう。ニコチン以外にもたばこ煙中のいろいろな成分の薬理作用が徐々に判明してきたので、これらの相互作用について推理するのも興味深い。こうしてみると、喫煙の循環器機能に及ぼす研究は、まだ緒についたばかりである。喫煙は疑いもなく循環器疾患の発生率および死亡率を高めていると思われるるが、まだ、はっきりしない点が数多く残されている。たとえば、喫煙は特に若い人の心筋梗塞や急性心臓死のリスクファクターであるが、狭心症のリスクファクターではない。また、喫煙者ではふだんの血圧が非喫煙者より低いことなどである。さらに研究を続けることにより、喫煙の循環器機能に及ぼす作用の全体像がより明らかになるであろう。

*1福島県立医科大学薬理学教室


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研究年報

115) 眞島三郎、永島淳一、橋本 通ほか 喫煙の日常生活における血圧・心拍変動に及ぼす影響について-心理・性格因子との関連性-. 平成4年度喫煙科学研究財団研究年報:187-191.
116) 橋本圭二、隅田芳男、石黒達也ほか 体液中の微量のニコチン及びコチニンの定量法開発に関する研究-GC/MS 及び LC/MS による測定法の検討-. 平成5年度喫煙科学研究財団研究年報:824-829.
117) 長谷川隆、古川 修、石黒達也 体液中の微量のニコチン及びコチニンの定量法の開発に関する研究-ガスクロマトグラフ質量分析法による検討-. 平成5年度喫煙科学研究財団研究年報:830-835.
118) 久保孝夫、福森隆次、田中恭治ほか ストレス負荷時心血管反応に及ぼすニコチン・喫煙の影響に関する研究. 平成4年度喫煙科学研究財団研究年報:230-236.
119) 北畠 顕、岩倉克臣、堀 正二ほか 喫煙の心血管系機能に及ぼす影響の血行力学的解析. 昭和62年度喫煙科学研究財団研究年報:320-324.
120) 倉橋和義、白波瀬弘明、臼井八郎ほか 動脈硬化リスクファクターとしてのストレスと喫煙の相互作用-血小板および血管機能を指標として-. 昭和63年度喫煙科学研究財団研究年報:263-267.
121) 中西弘則、中畑則道、高野静子ほか 冠循環動態におよぼすニコチンおよび喫煙の影響-特にタバコ煙中に存在する冠血管拡張物質について-. 平成元年度喫煙科学研究財団研究年報:192-198.
122) 中西弘則、中畑則道、高野静子ほか タバコ煙中の冠血管拡張物質の検索および同定に関する研究. 平成2年度喫煙科学研究財団研究年報:210-219.
123) 中西弘則、中畑則道、高野静子ほか 冠循環動態におよぼすニコチンおよび喫煙の影響-特にタバコ煙中に存在するシアンの冠血管拡張作用について-. 平成2年度喫煙科学研究財団研究年報:197-209.
124) 中西弘則、中畑則道、高野静子ほか 冠循環動態におよぼすニコチンおよび喫煙の影響-タバコ煙中に存在する冠血管拡張物質について-. 平成4年度喫煙科学研究財団研究年報:211-222.
125) 中西弘則、中畑則道、高野静子ほか 冠循環動態におよぼすニコチンおよび喫煙の影響-タバコ煙中に存在する冠血管拡張物質について-. 平成3年度喫煙科学研究財団研究年報:183-192.
126) 泰江弘文、室原豊明、久木山清貴ほか タバコ副流煙の内皮依存性弛緩反応に及ぼす影響:低比重リポ蛋白(LDL)存在下での検討. 平成3年度喫煙科学研究財団研究年報:168-172.
127) 中西弘則、中畑則道、高野静子ほか 冠循環動態におよぼすニコチンおよび喫煙の影響-タバコ煙中に含まれる特異的冠血管拡張物質について-. 昭和63年度喫煙科学研究財団研究年報:313-319.
128) 古平国泰、三川秀文、藤代健太郎ほか 脳内のニコチンレセプター分布、血流、酸素消費等代謝活性状態に関する研究-喫煙の頸動脈及び脳動脈血流に及ぼす影響に関する研究-. 平成元年度喫煙科学研究財団研究年報:526-532.