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喫煙の精神薬理作用-ヒトにおける研究-

宮里勝政*1

はじめに

1986年度から1993年度までに喫煙科学研究財団研究年報に収録された報告のなかからヒトにおける精神薬理作用と関連する研究成果を中心に概観する。

喫煙とストレス

1)ストレスと喫煙行動

日常生活下では、喫煙がいろいろな形でみられる。この喫煙のあり方は、たばこ煙中のニコチンの鎮静と興奮作用を含む多様な精神効果と関連している1)2)。ストレス軽減を目的に喫煙している可能性もそのひとつである。実際にはどうだろうか。

1週間をひとつの単位としてみると、仕事のある日とない日があり、そこではストレス度は異なっているだろう。宮里ら16)の研究では、ストレス度の異なる典型的な就労日と休日に6名の喫煙者で喫煙ごとの時間を記録させている。その結果では、すべて就労日でのほうが休日の場合より多く喫煙していた。平均喫煙本数は就労日20.8±6.9 本、休日15.3±7.5 本でその差は有意であった。

日常生活のなかでストレス度の異なると考えられる場面をとりあげ、これらの場面で実際に喫煙行動がどのように生じているかも実験的に検討されている。宮里ら16)の研究には、7名の喫煙者が参加した。設定された条件は、読書や音楽鑑賞など自由に過ごしてよい条件(自由条件下)、食事を含む条件(食事下)、連続加算を行う条件(精神作業課題下)、室内での自 転車こぎの条件(運動課題下)での自由喫煙条件である。これらの条件下で、喫煙行動、自覚的および生理学的状態がどうなっているかが調べられた。

その結果では、まず、自覚的状態に関しては、食事前に快適さと関連する項目での自覚度合の増加があり、その他の条件下では不快と関連する項目での自覚度合の増加が起っていた。精神作業課題下と運動課題下では喫煙欲求も有意に高まっていた。一方、生理学的変化は軽微であった。総合して喫煙前のストレス度の強さの順位は精神作業課題条件、運動課題条件、自由条件、食事条件であることが確認された。

このような喫煙前の自覚状態から各実験条件下で喫煙や他の指標はどうなっていったか。まず、精神作業課題下で喫煙本数とパフ数は最も多く、自由条件下で最も少なかった。また、パフに要した時間は精神作業条件下で最も短く、自由条件下で最も長かった。喫煙後の吸殻の長さには、4つの条件間で有意差はなかった。このことから、ストレス度の高いほどより多く早く喫煙することがわかった。自覚的には、吸ったたばこの強さは精神作業条件下で最も強く感じられ、自由条件下で最も弱く感じられていた。自覚的状態に関する個々の項目をみると、不快と関連する項目での減弱、快と関連する項目での増加がいずれの条件下でも喫煙により生じていた。喫煙によるこれらの自覚状態の変化は、相対的には精神作業条件下で最も強く生じており、自由条件下では最も弱かった。このようなストレス度の異なる条件下での喫煙による生理学的変化は全体として軽微であり、喫煙効果より実験条件の影響が優位のものもあった。

2)喫煙と交感神経・副腎髄質機能

習慣的喫煙者では、日常生活下で、仕事や何らかの役割をこなしながらの喫煙がみられる。アルコールやほかの精神作用物質と異なり、喫煙では役割遂行上の支障はまずみられない。したがって、日常喫煙の身体的機能に及ぼす影響は少ないようにみえるが実際にはどうか、ストレスとの関係からも興味がもたれる。喫煙そのものの身体面への影響としては、喫煙により一過性に脈拍が増加し血圧が上昇することが知られている。しかし、日常生活における喫煙のこれらへの影響は必ずしも明らかではない。この脈拍増加と血圧上昇には、交感神経・副腎髄質機能が関与していることに着目した研究がある。

吉見ら17)は、実験条件下と日常生活下において喫煙が交感神経・副腎髄質機能にどのように影響するかをみている。まず、急性喫煙負荷実験として、健常喫煙者6名を対象に、30分間に7本の両切りピースを喫煙させたときの血圧、脈拍、尿中カテコールアミン排泄量の測定を行っている。また、別の機会にピース1本を5分間で喫煙させ、経時的に血漿カテコールアミンの測定を行っている。日常喫煙については、喫煙習慣のある健常男子1名で、4日間の非喫煙日と6日間の喫煙日(1日20~30本喫煙)を含む連続10日間に、連続して64回の排尿ごとの尿中カテコールアミン排泄量を測定している。

その結果、急性喫煙負荷では、血圧と脈拍は喫煙開始直後に一過性に増加した。このときの血漿カテコールアミン値をみると、喫煙5分後ではノルエピネフリンは基礎値の1.8 倍、エピネフリンは5.9 倍と有意の増加を示していた。一方、尿中カテコールアミン排泄量を指標とした場合には、エピネフリンについては明らかな増加反応を認めたが、ノルエピネフリンについては変動を認めなかった。

日常生活の交感神経・副腎髄質機能に及ぼす影響はどうだったか。尿中カテコールアミン排泄量は同一個人では比較的一定しているが個人差が大きいことが知られている。そこで、ここでは同一個人内で喫煙と禁煙下での測定を行った。

その結果、全体を通して両物質の排泄には昼夜リズムが認められ、これはエピネフリンで顕著であった。夜間就寝時間帯での尿中カテコールアミンの排泄量は比較的安定して低値を示し、同一個人においては基礎分泌量が比較的一定していることが確認された。身体活動との関係では、スポーツや就労下で両物質がほぼ比例して変動するのが観察されている。万歩計による活動量との関係をみると、ノルエピネフリン排泄量とのあいだに若干の相関を認めるのみであった。すなわち、身体活動の程度と尿中ノルエピネフリン排泄量とのあいだには正の相関が認められるが、エピネフリン排泄量との相関に乏しいことより、エピネフリンの分泌刺激として、身体活動以外に精神的要因および代謝性の要因の関与も考えられている。喫煙との関係では、喫煙日に非喫煙日と比較して尿中エピネフリン排泄量は増加してはいなかった。

以上より、日常生活における喫煙習慣は過酷な急性喫煙実験とは異なり、交感神経・副腎髄質機能への影響は軽微であり、また、このことより、循環動態に及ぼす影響も軽微であろうと結論されている。

喫煙とストレス感受性

1)インシュリン低血糖刺激試験と運動負荷試験

ストレスに対する感受性は喫煙により影響を受けるだろうか。この関係では、低血糖ストレス時には副腎皮質刺激ホルモン-コルチゾール系の分泌刺激に対してコルチコトロピン放出因子、カテコールアミン、血漿バソプレッシンが関与することが知られている3)-6)。急性喫煙は血漿バソプレッシンの分泌を亢進させることがわかっているが、通常喫煙日と禁煙日における血漿バソプレッシンの動態についてはわかっていない。

そこで、吉見ら18)は、喫煙者6名において通常喫煙時と禁煙3日後にインシュリン低血糖刺激試験および運動負荷試験を行い、心拍数、平均動脈圧、血清浸透圧、血糖、血漿コルチゾール、血漿バソプレッシンを測定し比較している。

その結果、まず、インシュリン低血糖刺激において血漿バソプレッシンが増加するのが確認された。これは、インシュリン低血糖刺激においては、血漿バソプレッシンがコルチコトロピン放出因子と副腎皮質刺激ホルモン分泌刺激に作用している可能性を支持する所見である。そこで、通常喫煙日と禁煙日に低血糖刺激試験を行ったところ、血漿バソプレッシンの基礎値および反応性に差は認められなかった。このことから、慢性の喫煙が低血糖ストレス感受性に及ぼす影響は、血漿バソプレッシン分泌の面からは少ないと考えられている。また、コルチゾール分泌にも差は認められていない。

一方、運動負荷では、喫煙日と禁煙日で心拍数、平均動脈圧、血清浸透圧に差はなかったが、喫煙日には禁煙時にくらべ血漿バソプレッシンの反応性の低下が6例中4例にみられた。運動負荷時に血漿バソプレッシンが上昇する機序として、有効循環血液量の減少、レニン上昇に伴うアンギオテンシンIIの刺激効果、血漿バソプレッシンの代謝性クリアランス率の低下が関与するといわれている。結論として、運動負荷においては慢性の喫煙が血漿バソプレッシン分泌に影響を与えることが示唆されたことになる。

2)立体負荷、寒冷刺激、計算負荷試験

吉見ら19)は、喫煙のストレス感受性に及ぼす影響をみる目的でさらに研究をすすめている。ここでの対象は喫煙者5名と非喫煙者3名で、通常喫煙時と禁煙3日後に、立体負荷(臥位、立位、坐位をそれぞれ一定時間負荷する試験)、寒冷刺激、計算負荷試験を行い、平均動脈血圧、心拍数、血清浸透圧、血清エピネフリン、ノルエピネフリン、コルチゾール、バソプレッシン、心房性 Na 利尿ホルモンを測定し、比較している。

その結果、計算負荷では有意な変動はなかったが、禁煙時のバソプレッシン、心房性 Na 利尿ホルモン、ノルエピネフリンの基礎値は喫煙時にくらべ高い傾向にあった。また、立体負荷により禁煙時・喫煙時ともにノルエピネフリンは上昇したが、バソプレッシン、心房性 Na 利尿ホルモンの低下反応はともに禁煙時で低下していた。また、寒冷刺激によりバソプレッシンは上昇したが、その上昇は禁煙時では少ない傾向にあった。これらの結果には、設定されたストレス状況の心身に及ぼす影響の違い、禁煙時の退薬症候の関与、ニコチンの心身に及ぼす影響など種々の因子の関与が考えられている。

3)ストレス負荷条件下での各種ストレスホルモン

吉見ら20)の研究では、これまでの継続として喫煙のストレス感受性に及ぼす影響を視床下部・下垂体・副腎系の反応で検討している。喫煙者6名を対象として、通常喫煙時と禁煙3日後にストレス負荷条件下での各種ストレスホルモンを測定している。負荷条件と測定項目は、インシュリン低血糖刺激と運動負荷時にコルチゾル、血漿バソプレッシン、コルチコトロピン放出因子、副腎皮質刺激ホルモン、ベータ・エンドルフィン/ベータ・リポトロピン、立体負荷、慣例刺激、計算負荷時に心房性Na利尿ホルモン、コルチゾール、副腎皮質刺激ホルモン、カテコールアミン、夜間労働条件下での遊離コルチゾールである。

その結果、運動、立位、寒冷刺激ではコルチコトロピン放出因子、血漿バソプレッシン、副腎皮質刺激ホルモン、-endorphine/-LPH 、レニン、アルドステロン、心房性 Na 利尿ホルモンの反応性の低下が禁煙日に認められ、禁煙日には血漿ノルエピネフリンの基礎値の上昇が認められた。インシュリン低血糖試験と計算負荷では、喫煙日と禁煙日に差はなかった。より長期のストレスに対する反応性を調べるために日内変動が低値をとる夜間の尿中遊離コルチゾルを測定した結果によると、禁煙日のストレスホルモンの反応性の低下には、禁煙日の血漿カテコールアミン値の低下を伴っていることから、交感神経系の緊張が関与していると考えられる。

喫煙の中枢神経に及ぼす影響-聴性脳幹反応、P300-

中枢神経系の機能をみるのに事象関連電位7)がよく利用される。喫煙の影響もこれらを指標に検討されている。聴性脳幹反応は、音刺激に続く約10msecに出現する反応で通常7個の陽性頂点として認められる。臨床的には最初の5個の頂点が重要で、潜時の早いものから順にI波~V波と命名されている。各々の起源としてはI波が聴神経、II波が蝸牛神経核、III波が上オリーブ核、IV波が橋部聴覚路、V波が下丘と考えられている。したがって、各頂点潜時を測定することでどの部位に障害があるかがわかる。聴性脳幹反応が中枢神経の一次的伝導路の評価に対して有用であるのに対し、脳の高次機能、特に認知との関連が注目されている指標にP300がある。P300とは、2種類の刺激を与え、それを識別しようとするときに出現する潜時約300msec の陽性頂点である。大脳の情報処理過程は、標的刺激入力、選択的注意、標的刺激の識別、指向反応、内在記憶像との比較、刺激のカテゴリー化、課題実行決定としてとらえる立場があり、特に後半の広汎連合野が関与している部分がP300の発生に関係しているとされる。P300の潜時は、年令とともに成人期までは短縮し、成人以降は年令とともに延長するが、知能との関係もあり痴呆では延長することが知られている。P300の振幅は、被験者がうとうとした状態や標的刺激に対し無関心なときには低下することや、標的刺激の出現頻度が低くなればなるほど振幅は増大することがわかっている。この聴性脳幹反応とP300成分を測定することにより喫煙の中枢神経系に及ぼす影響が検討されている21)-27)

松倉ら21)-23)は、非喫煙者群、喫煙者群、前喫煙者群で聴性脳幹反応を比較している。その結果、I~III波は喫煙者群では非喫煙者群より有意に短縮、前喫煙者群では短縮傾向を示した。III~V波も同様の傾向で、喫煙者群と前喫煙者群は非喫煙者群より有意に短縮していた。I~V波も前2者での変化を反映し、喫煙者群と前喫煙者群は非喫煙者群より有意に短縮していた。振幅については、I、III、V波とも喫煙者群ではほかの2群より有意の低下がみられた。すなわち、聴性脳幹反応では、喫煙者群および前喫煙者群では非喫煙者群にくらべて中枢伝導時間の短縮がみられ、一方、喫煙者群ではほかの2群にくらべ振幅の低下がみられている。これらの結果から、喫煙の慢性的影響として聴性脳幹反応の潜時が短縮し、振幅が低下するといえる。前者については喫煙者、前喫煙者で同様の傾向がみられ長期間続く変化であることから、これには中枢神経に及ぼす機能的変化、たとえばニコチン受容体の増加に伴う一種の促通を反映しているのではいかと推測されている23)。後者については、喫煙者でのみ振幅の低下がみられ、前喫煙者は非喫煙者と同様の態度を示したことより、ニコチンによる急性の変化、たとえば薬物動態学的な変化を反映しているのではないかと推測されている23)

喫煙後の急性期の変化に焦点をあてた実験も、松倉ら24)により行われている。この研究では、12時間の禁煙後マイルドセブン1本を任意の速度で喫煙し、喫煙前、喫煙中、喫煙後1、5、10、15、20、25、30分に聴性脳幹反応を測定している。その結果、I波、III~V波、I~V波の潜時が延長し、III~V波では有意であった。振幅については、I波、V波で喫煙終了直後から低下傾向を示し、動物実験8)9)と同様の結果が得られている。すなわち、喫煙による急性期の影響として、聴性脳幹反応の潜時は延長し、振幅は低下することが示唆されている。

ニコチンの中枢神経作用は、アセチルコリン受容体への直接作用、あるいはドパミン受容体やセロトニン受容体への影響がありうる。これまで調べてきた電気生理学的指標における喫煙の影響がどの系を介しているのか、興味がもたれる。松倉ら24)25)は、これらの系へ作用する薬物をあらかじめ投与することによりこの問題を検討している。

喫煙者にクロナゼパム 0.5mg を経口投与したあとに喫煙させると、喫煙中に聴性脳幹反応のV波の振幅が有意に増加するのが観察されている24)。クロナゼパムは脳内セロトニン系と GABA 系を賦活する10)ことから、喫煙の中枢神経系への影響がこれらの系によって修飾されると考えられている。

さらに、2つの中枢神経作用薬の前投与により、喫煙の聴性脳幹反応に及ぼす影響が検討されている25)。この研究でも、喫煙者を対象として、前投与なし、L-ドーパ前投与あるいはリスリド前投与後に、マイルドセブン1本の喫煙前から喫煙後30分にわたり聴性脳幹反応が測定されている。Lードーパはドパミン系に、リスリドはドパミン系とセロトニン系に促進的に作用すると考えられている。前処置なしでの結果との比較から、喫煙の影響との関係で以下のことが明らかにされている。すなわち、潜時についてはL-ドーパが短縮効果を示し、振幅についてはリスリドが増大効果を示していた。従来から注目されていた振幅についてみると、リスリドはクロナゼパムと共通点がみられる。これらの結果から、喫煙の聴性脳幹反応に対する影響では、潜時についてはドパミン系が拮抗的に、振幅についてはセロトニン系が拮抗的に作用している可能性が考えられている25)

P300を指標とした研究も松倉ら26)27)により行われている。喫煙者8名を対象に、マイルドセブンライトを1本自由に喫煙した前後でP300を測定した研究26)では、喫煙によりP300成分が増加するのが観察されている。このことは、喫煙が認知能力あるいは注意力を増加させる効果があることを支持している。

喫煙者で喫煙負荷を行わない場合、および非喫煙者でP300の振幅がどのように変化するかも検討されている27)。その結果では、喫煙者においては検査回数が増加するにしたがってP300電位は低下する傾向にあったが、これは有意な変化ではなかった。また、喫煙者では偽タバコを負荷した後もP300電位の増加はみられなかった。非喫煙者と喫煙者のP300電位のあいだには有意差は認められていない。結論として、喫煙は常習喫煙者のP300電位を増加させ、認知能力あるいは注意力を増加させる効果があると考えられている。

飲酒と喫煙の相互作用

1)脳波

宮里ら28)は、それまでの喫煙と飲酒の相互関係の調査研究11)とヒトでの実験研究の延長として、飲酒時の喫煙の増加機序をニコチンとアルコールの相互作用の観点から脳波スペクトル解析により検索している。被験者は、適正飲酒と習慣的喫煙歴がある成人健康男性4名である。実験は3つの条件から構成されている。すなわち、オレンジジュース飲用+喫煙、規定飲酒+模擬喫煙、規定飲酒+喫煙の3条件である。まず15分間で飲用させその10分後に紙巻たばこの1本目、45分後に2本目を喫煙させた。喫煙量は各被験者で一定に保ち、飲酒量は清酒1合( ethanol 23.8g)とした。自覚効果、心拍数、収縮期血圧、拡張期血圧、脳波を処置の前後に測定した。脳波は右後頭部(O2)より導出したものについて1.0 Hz~3.5 Hz(δ)、4.0Hz~7.5Hz (θ)、8.0Hz~10.0Hz(α1)、10.5Hz~12.5Hz(α2)、13.0Hz~32.0 Hz(β)の5帯域の占める割合を30秒ごとに記録させたものが解析された。

 その結果では、まず、自覚的酩酊度のピークは飲酒終了後15分から45分のあいだにあることが確認された。非酩酊下と酩酊下で1本目と2本目は同じ関係の自覚効果をもたらしていた。アルコールだけの影響として心拍数は増加、収縮期血圧と拡張期血圧は低下していた。これらのアルコールの影響下で、さらに喫煙による影響として心拍数は増加、収縮期血圧と拡張期血圧は上昇していた。脳波上での特徴として、非酩酊下での喫煙の影響はα1の減少とα2の増加として認められ、この特徴は酩酊下の喫煙の影響としても明らかに認められた。α1の減少とα2の増加は喫煙者での禁煙状態後の喫煙による変化と同質の現象であり、これは飲酒により禁煙状態と類似の変化が生じて喫煙欲求が高まり、再喫煙に至りやすいことを示唆している。

2)飲酒と喫煙の相互作用-依存度と心理的・生理学的効果の関係

大原ら29)は、ニコチンとアルコールへの依存度と心理的および生理学的効果との関係をみている。この研究は、これまでのニコチンとアルコールの相互作用に関する研究をさらに進める目的で、両物質の使用様式の異なる4名を対象として、1時間禁煙後の自由喫煙、24時間禁煙後の自由喫煙、飲酒後の模擬喫煙、飲酒後の自由喫煙における自覚的および精神生理学的効果を比較検討することにより、飲酒下での喫煙増加機序を検索したものである。その結果、ニコチンとアルコールの使用頻度の多いものほど、効果をより快として自覚し、禁煙による影響を生じやすく、飲酒時に喫煙欲求が高まることがわかった。

喫煙条件と耐性

大原ら30)は、喫煙効果への急性耐性と喫煙条件との関係を脳波、心拍数、血圧、自覚効果の指標上で明らかにすることを目的とし、実験を行っている。被検者は習慣的喫煙歴のある健康男性5名である。紙巻たばこ(nicotine 1.1mg含有) 2本を、2つの異なる間隔(1本目喫煙終了後15分、30分)で喫煙する2条件を、1日1条件で異なる日に行った。1本目および2本目とも規定喫煙(1パフにつき6秒間吸入保持し、30秒間隔で6パフ)とした。実験前24時間は飲酒と喫煙を禁じた。脳波、心拍数、収縮期血圧、拡張期血圧、自覚効果を1回目の喫煙前後、2回目の喫煙前後に測定した。

その結果、脳波上では1名だけで2本目の喫煙により効果の減弱を示唆する変化が認められたが、2本の喫煙間隔の影響に差はなかった。概して、喫煙は個体ごとにそのつどの脳波像を一定方向で調節する作用として解された。脳波パワースペクトル上ではα1 波とβ波の変化として捉えられることが多かった。心拍数および血圧では、1名のみでわずかに15分間隔喫煙で心拍数に効果の減少がみられたほかは、概していずれの条件下でも喫煙は心拍数および血圧増加傾向をもたらしていた。

自覚効果強度の指標上では、4名に15分間隔での2本の喫煙により効果の減弱が認められ、30分間隔での喫煙では3名にしかこの効果の減弱は認められなかった。

これらの結果から、2本の紙巻たばこを15分間隔および30分間隔で喫煙した場合の耐性は、自覚効果上で最も現われやすく、脳波、心拍数および血圧では乏しいといえる。

喫煙と情報処理能力

1)カラーワードテスト

大原ら31)は、情報処理能力に及ぼす喫煙の影響を、ニコチンとアルコールとの相互作用も含めて検討している。対象は25才から47才の健常男性志願者6名で、いずれも機会飲酒者で、1日15~25本の喫煙習慣がある。

情報処理能力の検査には、ストループ効果12)を利用したカラーワードテスト(CWT)が用いられた。このテストは、注意を散乱させる状態下での課題遂行をみることができる13)。その内容は、4つの色調のどれかで彩られた色名の単語(漢字)が提示されるが、色調と単語が意味する色名とは対応していない。被験者は画面上に提示された色調を、すばやくキーボード上で反応する必要がある。この CWT を24時間の非飲酒、非喫煙後、以下の4条件下で施行した。(1)対照条件:非喫煙状態のまま CWT 施行,(2)喫煙条件:紙巻たばこ(nicotine 1.1mg/本)を CWT の前半と後半に各1本自由に喫煙しながら CWT 施行、(3)飲酒条件:清酒1合(ethanol 23.8 g) を15分で飲用し、飲用終了後15分より CWT 施行、(4)飲酒後喫煙条件:清酒1合を15分で飲用し、飲用終了後15分より CWT 施行、CWT の前半と後半に各1本自由に喫煙。

習慣的喫煙者6名での CWT 上でみた情報処理能力は、以下のようになった。(1)24時間禁煙後に喫煙すると非喫煙時にくらべ1名で向上が認められた。(2)24時間禁煙後に飲酒すると非飲酒時にくらべ4名で低下が認められた。(3)24時間禁煙後に、飲酒しさらに喫煙すると飲酒のみのときにくらべ4名で向上が認められた。これらの結果は、24時間の禁煙では情報処理能力の低下は著明ではなく、一方アルコールは情報処理能力を低下させ、これは喫煙により改善されるといえる。

さらに、大原ら32)は以前の研究31)の延長として CWT 試行時間を長くして喫煙の情報処理能力に及ぼす影響を検討している。この研究では、CWT を10分間を1回とし5分間の休憩をはさみ4回施行しており、より持続力が要求される。喫煙、禁煙、再喫煙での CWT 遂行能力の比較では、(1)禁煙時がほかの条件時を上回ることはなく、(2)7名中1名では3条件間に有意差はなく、(3)7名中4名で禁煙時には喫煙時にくらべて少なく、(4)7名中2名では再喫煙時が多く、そのうちの1名では喫煙および禁煙双方より多く、ほかの1名では禁煙時より多かった。喫煙、飲酒、飲酒喫煙時での比較では、(1)飲酒時がほかの条件を上回ることはなく、(2)7名中2名では3条件間に有意差なく、(3)7名中2名では喫煙時が飲酒時および飲酒喫煙時より多く、(4)7名中2名では飲酒喫煙時が喫煙時および飲酒時より多く、1名では飲酒喫煙時が喫煙時より多かった。これらの結果は、ニコチンが CWT 遂行能に促進的に働き、アルコールとの併用下ではさらに遂行能の高まることがありうることを示している。併用下での作業量の増加は、ニコチンが情報処理能力を促進し、CWT 下で生じる葛藤をアルコールが緩和している結果とも考えられる。

2)加算作業およびタッピング作業

大原ら33)の研究では、情報処理能力の検査として、連続加算作業(クレペリンテスト)とタッピング作業(タッピングテスト)がパーソナルコンピューターを用いて行われている。クレペリンテストは10分間の試行を1回とし、2分間の休憩をはさみ4回施行されている。このテストは、画面上へ現われる1桁の2数字を加算した結果の1桁の数字をキーボード上で回答するものであり、回答が終わるごとにつぎの問題が現われるようになっている。タッピングテストは、1分間の試行を1回とし、15秒の休止をはさみ4回試行された。このテストは、キーボード上の隣接する2つのキーを右手第2および第3指で交互にできるだけ早く押すものである。この2つのテストを通常喫煙時、24時間禁煙時、24時間禁煙後再喫煙時、飲酒時、飲酒後喫煙時の5条件下で施行し、反応数(クレペリンテストでは正反応数)の比較によりつぎのような結果が得られている。

クレペリンテスト:喫煙、禁煙、再喫煙との関係は、いずれの被験者でも3条件間には有意差があり、通常喫煙>再喫煙>禁煙の順であった。喫煙、飲酒、飲酒喫煙との関係は、3名では喫煙>飲酒、飲酒喫煙>飲酒、1名では喫煙>飲酒、喫煙>飲酒喫煙であった。すなわち、喫煙時での正反応数が最も多く、酩酊下では減少し、酩酊下での喫煙により増加するが非酩酊下での喫煙時水準には達しないといえる。

タッピングテスト:喫煙、禁煙、再喫煙の関係は、1名では再喫煙>喫煙>禁煙、1名では喫煙>禁煙、残りの2名では3条件間に有意差はなかった。喫煙、飲酒、飲酒喫煙との関係は、2名では喫煙>飲酒、1名では飲酒喫煙>喫煙・飲酒、1名では喫煙>飲酒・飲酒喫煙、飲酒>飲酒喫煙であった。

以上の結果を喫煙と禁煙との関係でまとめると、連続加算作業はいずれの被験者でも通常喫煙時で最も効率よく進み、禁煙下では低下し、再喫煙により回復するが、単純なタッピング作業では喫煙と禁煙の影響は半数の被験者でみられたのみであり、乏しいといえる。喫煙と飲酒との関係では、連続加算作業は通常喫煙時で最も効率よく、酩酊下では低下し、酩酊下での喫煙により回復傾向をみせるが、タッピング作業への影響は3名の被験者で喫煙時のほうが飲酒時を上回ったものの、飲酒喫煙時の結果を考慮すると、連続加算作業ほど一様ではないといえる。これらの結果は、ニコチンの情報処理機能に及ぼす影響を反映したものと考えられる。

喫煙と記憶

安東ら34)-38)は、喫煙の効果を動物におけるニコチンの効果と比較検討できるようなヒトでの記憶試験法の開発を進めた。比較のためには、言語的符合化の困難な図形を用いる必要がある。いくつかのブロックを組み合わせた図形がこの目的に合致することをふまえて検討がすすめられ、ヒトにおいても非言語的記憶実験法により、喫煙の影響を検索できるまでの段階に達している。以下はその経緯である。

まず、安東ら34)の研究では、正常被験者に7桁のランダム数字を記銘させ、再生させるまでの時間を随時延長させていった。その結果、これらの被験者では長時間にわたる遅延時間にもかかわらず記憶保持がみられた。遅延時間中にほかの作業を実施させると最大記憶保持時間は著しく減少することがわかった。全体として、言語刺激の一種である数字は容易に記憶され、遅延時間と正選択率との一貫した関係が得られなかった。

そこで、ランダム図形が用いられれることになり、これについて最大記憶保持時間の測定が正常被験者において検索された35)。その結果、4~4,096秒以上と変動のあることがわかった。しかし、被験者はランダム図形をも「縦縞」、「バネ」などと言語化し、被験者によっては最大記憶保持時間が60分を越えた。ここではランダム図形が16種と限られていたことから、すべてを覚えることが可能であったかもしれないという。できるだけ動物実験に近い事態を構成するためには、被験者による言語化をさけなければならず、さらに検討が進められた。

安東ら37)の研究では、無意味図形の記憶に対する禁煙の影響が6名の被検者で検討された。まず、無意味図形16種中3種を提示し記銘させ、1秒の遅延時間後に先の見本図形を含む8種の図形を提示し、再認させた。正答であれば、2秒の遅延時間で施行、正答であれば遅延時間を倍増していった。誤答があれば反復し、それでも誤答なら終了とし、終了時の2分の1を最大記憶保持時間とした。一部の被験者では、禁煙による記憶の低下と喫煙による改善効果がみられた。しかし、指標として用いた最大記憶保持時間には個人差が大きく、図形およびその提示方法についてさらに検討を要した。

その後の検討で、赤青黄の三色で構成したブロック図形16種が用いられるようになった38)。記憶試験には、これらのうちから1種のみが見本刺激として1秒間提示された。所定の遅延時間後には、さきの見本図形を含む16種の図形が提示された。遅延時間は2、4、8、16秒とし、各遅延時間について4試行をランダムな順で提示した。なお、遅延時間中には、画面上のランダムな位置に1秒ごとに上述の刺激図形とは別の図形をつぎつぎに提示し、これをマウスで追随させる課題を与えて、被験者が遅延時間中に見本刺激図形を言語的に意味づけすることを防いだ。その結果、被験者による個体差はかなりみられたが、遅延時間2秒の試行での正選択率にくらべると、16秒での正選択率は有意な減少を示した。

喫煙と慢性疲労症候群

内田ら39)は、喫煙の抗ストレス作用がいくつかの系で報告されていることから、喫煙と慢性疲労症候群14)15)との関係を検討している。疫学的研究の結果では、慢性疲労症候群は、禁煙群にも喫煙群にも同様の頻度で発症していることがわかった。加えて、これまで喫煙していた患者が慢性疲労症候群発症後に禁煙しても、臨床症状は悪化も改善もしなかった。これらの成績は、喫煙が慢性疲労症候群の発症や進展に影響を与えるものではないことを示唆している。さらに、慢性疲労症候群では血液ナチュラル・キラー(NK)細胞活性の低下があることから、これらへの喫煙の影響も検討されている39)。NK細胞を種々の濃度のたばこタールで処理した結果では、たばこタールは試験管内でNK細胞活性を増強も低下もさせなかった。また、喫煙も生体内でのNK細胞の機能に影響を与えないことも明らかにされた。

喫煙と精神疾患

喫煙には精神効果のあることから、精神障害者での喫煙にも興味がもたれる。大原ら40)は、精神疾患罹患者におけるたばこ、アルコール飲料、カフェイン飲料の使用実態を調査し、疾患相互の差異を以下のように報告している。アルコール依存症では喫煙開始年令が早く、喫煙量が多く、喫煙動因として鎮静効果、欲求の充足、口・手の充足が優位であり、ニコチン依存度が高く、その依存度は特に30歳代で高い。これは薬物依存という共通の基盤に基づくためと考えられる。精神分裂病は喫煙開始年令が遅く、喫煙動因は欲求の充足と口・手の充足が優位であり、ニコチン依存度は40歳代で高い。精神分裂病で喫煙開始年令が遅いことは、嗜好品使用が社交など周囲の人達からの影響で始まることから、病前性格との関連でこれらの影響を受けにくかった可能性が考えられる。神経症での特徴として、喫煙動因は機械的習癖が優位であった。全体としてはニコチン依存との正の関係はアルコール依存症で最も強く、ついで躁うつ病と神経症、精神分裂病の順であった。飲酒量は精神分裂病、アルコール依存症、躁うつ病では受療に伴い経時的に減少していたが、神経症では変化がなかった。前3疾患での飲酒量減少は治療上および薬物療法下であることによることが考えられ、神経症で変化がないのはアルコールの抗不安作用が役割を果たしているのかもしれない。カフェイン飲料については際立った特徴はなかったが、これはわが国ではほかの2つの嗜好品にくらべ習慣的使用とよべるほどにはなっていないためとも考えられた。

*1浜松医科大学精神医学教室

文献

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13) Tulen,J.H.M., Poleman,P., van Steenis,H.G., et al. Characterization of stress reactions to the stroop color word test. Pharmacol. Biochem. Behav. 32:9-15, 1989.
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15) 内田温士 慢性疲労症候群のクスブリ免疫異常.Medical Immunology 22:419-424, 1991.


研究年報

16) 宮里勝政、金子宏明、飯星尚子ほか ヒトにおける喫煙の疫学的および精神薬理学的研究.昭和61年度喫煙科学研究財団研究年報:527-536.
17) 吉見輝也、菊池範行、沖 隆ほか 喫煙の加齢に及ぼす影響に関する臨床的研究-急性喫煙および日常喫煙の交感神経・副腎髄質機能に及ぼす影響-.昭和61年度喫煙科学研究財団研究年報:244-250.
18) 吉見輝也、池田幸宏、田中一成ほか 喫煙の加齢に及ぼす影響に関する臨床的研究-喫煙のストレス感受性に及ぼす影響-.昭和63年度喫煙科学研究財団研究年報:230-235.
19) 吉見輝也、田中一成、沖 隆ほか 喫煙のストレス感受性に及ぼす効果について.平成元年度喫煙科学研究財団研究年報:457-461.
20) 吉見輝也、田中一成、沖 隆ほか 喫煙のストレス感受性に及ぼす効果について.平成2年度喫煙科学研究財団研究年報:521-525.
21) 松倉 茂、鶴田和仁 喫煙の中枢神経に及ぼす影響に関する電気生理学的研究-非喫煙者、喫煙者、前喫煙者での聴性脳幹反応の比較-.昭和61年度喫煙科学研究財団研究年報:484-488.
22) 松倉 茂、鶴田和仁 喫煙の中枢神経に及ぼす影響に関する電気生理学的研究(第二報)-非喫煙者、喫煙者、前喫煙者での聴性脳幹反応および聴覚刺激によるP300の検討-. 昭和62年度喫煙科学研究財団研究年報:453-458.
23) 松倉 茂、鶴田和仁 喫煙の中枢神経に及ぼす影響に関する電気生理学的研究(第三報)-非喫煙者、喫煙者、前喫煙者での聴性脳幹反応.慢性期および急性期での検討-. 昭和63年度喫煙科学研究財団研究年報:492-498.
24) 松倉 茂、鶴田和仁、稲津明美 喫煙の中枢神経に及ぼす影響に関する電気生理学的研究(第四報)-喫煙者における聴性脳幹反応の急性実験-.平成元年度喫煙科学研究財団研究年報:396-400.
25) 松倉 茂、鶴田和仁 喫煙の中枢神経に及ぼす影響に関する電気生理学的研究(第五報)-喫煙者における聴性脳幹反応の急性実験-.平成2年度喫煙科学研究財団研究年報:403-409.
26) 松倉 茂、杉本精一郎 大脳高次機能に対する喫煙の影響. 平成3年度喫煙科学研究財団研究年報:412-414.
27) 松倉 茂、杉本精一郎 大脳高次機能に対する喫煙の影響. 平成4年度喫煙科学研究財団研究年報:458-461.
28) 宮里勝政、川口浩司、永末晴夫ほか ヒトにおける喫煙の疫学的および精神薬理学的研究-ニコチン・アルコール相互作用の脳波スペクトル解析-. 昭和62年度喫煙科学研究財団研究年報:489-497.
29) 大原健士郎、宮里勝政、西本雅彦ほか ヒトにおける喫煙の疫学的および精神薬理学的研究-ニコチンとアルコールへの依存度と心理的および生理学的効果との関係-. 平成元年度喫煙科学研究財団研究年報:687-698.
30) 大原健士郎、宮里勝政、西本雅彦ほか 喫煙条件とニコチン耐性の形成に関する臨床精神薬理学的研究. 平成2年度喫煙科学研究財団研究年報:452-459.
31) 大原健士郎、宮里勝政、西本雅彦ほか 喫煙の記憶及び情報処理過程に及ぼす影響に関する臨床精神薬理学的研究. 平成3年度喫煙科学研究財団研究年報:444-450.
32) 大原健士郎、宮里勝政、西本雅彦ほか 喫煙の記憶及び情報処理過程に及ぼす影響に関する臨床精神薬理学的研究. 平成4年度喫煙科学研究財団研究年報:530-537.
33) 大原健士郎、宮里勝政、西本雅彦ほか 喫煙の記憶及び情報処理過程に及ぼす影響に関する臨床精神薬理学的研究-加算作業およびタッピング作業による検討-. 平成5年度喫煙科学研究財団研究年報:706-713.
34) 安東 潔、廣中直行、宮田久嗣ほか 喫煙の精神機能効果に関する研究-ラット、アガゲザルおよびヒトにおける記憶とニコチンの効果-. 平成元年度喫煙科学研究財団研究年報:401-415.
35) 安東 潔、広中直行、宮田久嗣 喫煙の精神機能効果に関する研究-ラット、アガゲザルおよびヒトにおける記憶とニコチンの効果-. 平成2年度喫煙科学研究財団研究年報:422-435.
36) 安東 潔、広中直行、宮田久嗣 喫煙の精神機能効果に関する研究. 平成3年度喫煙科学研究財団研究年報:421-430.
37) 安東 潔、広中直行、宮田久嗣 喫煙の短期記憶に対する効果に関する研究. 平成4年度喫煙科学研究財団研究年報:489-502.
38) 安東 潔、広中直行、川口 武 喫煙の短期記憶に対する効果に関する研究. 平成5年度喫煙科学研究財団研究年報:683-692.
39) 内田温士、井上直也、狩谷佳宣ほか ストレスの免疫、内分泌機能への影響に関する研究:神経内分泌免疫の相互作用でのNK細胞の役割. 平成4年度喫煙科学研究財団研究年報:544-553.
40) 大原健士郎、宮里勝政、星野良一ほか ヒトにおける喫煙の疫学的および精神薬理学的研究-精神科受療者における嗜好品使用の実態-. 昭和63年度喫煙科学研究財団研究年報:717-725.